臨床環境医学(食物アレルギー・化学物質過敏症など)からの見解

ここに述べていく病気の原因の診断には、バイ・ディジタルO-リング・テスト(略してオーリングテスト)を用いています。このテストは大村恵昭医学博士が『発明』したもので、1993年に米国特許を取得しているものです(ネットによる)。その方法などについてはネットに公開されています。また大村氏の著書もありますので、それを参照してください。私はこのテストで食物、薬、の適・不適、有効・無効の判定、症状・病気の原因の原因診断に利用してきましたが、ほぼ正確にその診断・判定ができることを確認してきました。そしてその診断結果に基づいて治療し効果を確認してきました。

目次

1)精神疾患の共通性

2)片頭痛について

3)耳管狭窄症

4)滲出性中耳炎

5)「風邪の原因は95%はウイルス」は真実なのか

6)乳腺炎

7)腸内細菌フローラと病気

8)未成年者による残虐な事件が後を絶たない原因を何処に見出すか

9)乗り物酔い

10)ヘバーデン結節

11)アトピー性皮膚炎の原因がわかった?

12)チック症

13)女性のデリケートゾーンのトラブル

14)自衛官の自宅放火事件

15)再発性うつ病では脳の海馬が縮小

16)注意欠損/多動性障害(AD/HD)約半数は除去食治療で改善

17)子宮頚がんワクチン(HPVワクチン)の接種後障害について

18)膵炎について

19)横綱日馬富士関の暴行事件について

1)精神疾患の共通性

 

精神疾患の統合失調症、うつ病、自閉症スペクトラムなどが、遺伝子的に共通性があることが報告されています。また、うつ病、統合失調症の脳の血流量の低下が報告されています。「臨床環境医学」で多くの疾患の原因となっている食物が、これらの疾患に共通に影響していることが観察されるので、原因的にも共通性があるのは当然と考えていました。「臨床環境医学」として、環境物質に病気・疾患の原因を求め続けていると、多くの場合原因が明らかになると同時に、共通性があることに気付き驚くことが多いのです。そして原因不明とされている病気・症状の治療が可能になることがあるので、40年以上もこの医学を続けることができたと考えています。この間に考えたことを折に触れて記していくつもりですのでよろしくお願いいたします。

2)片頭痛について

片頭痛の原因については「何らかの理由で血管が拡張して神経に炎症が生じること」などと説明されています(朝日新聞橋本しをり神経内科医師2015.1)。しかし多くの解説では血管拡張の原因について明確に触れていることはほとんどありません。「臨床環境医学」の先人たちは、「食物アレルギー」ないしは「食物不適合」が片頭痛の原因であって、原因食物の除去で改善することを報告しています。CTやMRIなどのなかった時代(1932年)に26歳の片頭痛の女性患者が脳腫瘍を疑われて開頭手術を受けましたが、腫瘍は見つからず開頭したまま観察され、患者がアレルギーであることが分かっていた小麦その他を食べたとき、脳がいったん収縮し、その後浮腫が起こり開頭部に盛り上がってきてたのです。そして収縮した時に片頭痛の前兆が見られ、浮腫が始まったときに頭痛が始まったのが観察されたのです。これはルイス・タフトのテキスト「小児のアレルギー」に、1932年のゴルトマン・A・M医師の報告として記されていることです。頭痛は脳浮腫による脳圧の高まりで血管や神経が牽引されたことと、血管が収縮に続いて拡張したことによって起きたと判断されました。その後片頭痛の多くが原因食物の除去で治癒したことが報告されていますが、私も片頭痛だけでなくその他の頭痛の多くが、原因と診断した食物の除去で治癒すること、またその食物の負荷で再発することを診てきました。脳腫瘍などの原因が否定されている慢性頭痛の患者さんは、頭痛出現時にその前に食べた食物を記録して、疑わしい食物の除去を試してみることをお勧めします。ただし最近は複数の食物の相乗作用が原因になっていることがあることに注意が必要です。

3)耳管狭窄症

2015年1月の朝日新聞に「耳鳴り・耳詰まりが治らない」という相談がありました。耳鼻科では時間狭窄症と診断されていました。鼓膜の内外の圧力の調節ができなくなって、「内側の気圧が低くなって音がくぐもって聞こえ、ひどくなると内耳に水がたまり、さらに聞こえが悪くなります」と、大島猛史日大病院耳鼻咽喉科部長が説明しています。かかりやすいのは小学校低学年までとお年寄りで、風邪やアレルギー性鼻炎などで、のどの炎症が生じるとなりやすいということです。しかし、その原因には触れられていませんが一般的にも原因を明確に説明されていません。一般に風邪の原因は90%以上がウイルス感染とされていますが、食物と病気の関係を注意深く観察してきて分かったことは、風邪の始まりはほとんどが食物アレルギーないしは不適合が原因で、症状出現前に食べた食物をチェックして原因食物を確認して除くと、ほとんどの場合薬を使わずに改善します。急の鼻水、鼻づまり、クシャミでアレルギー性鼻炎の診断の時も、多くは食物に原因が見つかり同じ対応で改善します。そして耳管狭窄の多くも食物に原因が見つかるものです。花粉やダニなどのアレルギーモ関わっていることはもちろんありますが、最も重要なのは食物だというのが長年の経験からの結論です。

4)滲出性中耳炎

中耳炎には内耳に膿がたまってくる「化膿性中耳炎」と水(浸出液)が溜る「滲出性中耳炎」があります。前記した耳管狭窄で内耳に水が溜ることがあるとありますが、これは「滲出性中耳炎」です。「滲出性中耳炎」の原因については、アレルギーなのか否かということで長い論争がありましが、アレルギーは否定されて終わりました。しかし、その後経験を積むに従って、慢性で長く続いているものや出没を繰り返している例で、原因食物がほぼ確実に見つかり、その除去によって治癒することを多数の中耳炎の例で経験してきました。では何故かつてアレルギーであることが否定されたのでしょうか。私見では先ずアレルギーであっても即時型ではなく、したがって、皮膚検査や血液検査ではアレルゲン診断ができなかったことが一つです。二つにはアレルゲンないしは原因食物が複数であって、1種類の食物除去では効果が不安定で、確認できなかったからだと考えます。原因になっている食物の第一は小麦その他の麦類ですが、米その他のイネ科の雑穀も原因になっていることが多く、その他の食物も重複していることがあるのです。なお慢性中耳炎では抗生物質に効果は確実なものがなく、最近アメリカでは抗生物質は使用すべきではないと結論を出しています。また急性の化膿性中耳炎でも食物によって惹起されていることが多いというのが私の経験的な結論です。

5)「風邪の原因は95%はウイルス」は真実なのか

鼻炎症状(くしゃみ、鼻水、鼻づまり)、咽頭炎症状(のどの痛みやいがいが感)、下気道炎症状(咳や痰)があれば一般に風邪と診断されます。教科書ではその原因は多くの場合ウイルスだとされ、抗菌薬を使用するのは有害無益とされます。しかし、「臨床環境医学」的に注意深く診てきて分かったことは、そのような症状の初期では多くの場合症状出現前に摂取した飲食物のいずれかに原因が見つかり、それを除去するとごく短期間(1日以内が多い)で改善することが分かりました。すなわち風邪症状は「食物アレルギー」(食物不適合を含む)で始まり、同時に抵抗性が低下するためだと考えていますが、ウイルスや細菌の感染を起こすなのだと考えられるのです。私はこの20年以上、風邪症状の患者さんに対しては、年齢に関係なくオーリングテストで原因食物を診断し、その除去を勧め、念のために薬(エリスロマイシンと抗ヒスタミン剤)を処方してきましたが、多くは薬をほとんど飲まずに改善しています。ただし、風邪症状の患者さんでも時には細菌感染による気管支炎や肺炎その他の重大な病気の場合がありますから、食物に原因が見つからない場合は、慎重に他の原因を探すことにしています。なお、このような時のエリスロマイシンの使用量ですが、小児の場合25mg/kg、  成人で200mg1錠/回以上では効果が低下することを認めています。

6)乳腺炎

日付のメモを忘れましたが朝日新聞に乳腺炎の再発を心配する相談の記事がありました。再発を防ぐにはどうするかという回答には、乳首の周囲の清潔を保つこと、繰り返す場合は乳管洞の切除をすることもあるが、母乳が出にくくなることがあるということでした。                                                           かつてアトピーの乳児に授乳育児中の母親の乳腺炎をしばしば見ることがありましたが、気がついたのは、児の湿疹が悪化するのとほぼ同時に母親に乳腺炎が発生することが多いことでした。児のアトピーの治療のために除去を指示していた食物を母親が食べてしまった時に、あるいは適合していた例えば米が不適合に変わってしまった時などに、「食物あれるぎー」の症状として、児の湿疹の悪化と母親の乳腺炎の発症が見られることが分かりました。こうして「食物アレルギー」の治療としての除去食治療がキチンとされると乳腺炎の再発が見られなくなることが分かったのです。しかし、どうしても新たな食物アレルゲンが生じることがあるので、その時にも再発することは避けられません。ただアレルギーが起きても、その標的器官が乳腺から他の器官に移ると乳腺炎の再発は止まるので、一定期間の努力で再発は終わります。しかし、かわって他の症状が出現するようになることが少なくないので注意が必要です。ただし、肝臓や腎臓、膵臓などの臓器に標的器官が移動した場合は症状を自覚しないことになりますし、脳に移った場合には、イライラや記憶力・集中力の低下、抑鬱、興奮などの症状が出てくることがあっても、そうとは気がつかれないことが多いようです。

7)腸内細菌フローラと病気

最近腸内細菌フローラが多くの病気の原因と関連していることが大きく取り上げられています。「臨床環境医学」の世界では、20世紀の早い時期から「食物アレルギー」が多くの病気や症状の原因になっていることが報告されていました。それは特定の食物に対する異常な反応が病気の原因であると診断して、その食物を除去した治療(除去食治療)によって多くの病気が治癒したことから得た結論です。それらの病気には気管支喘息、アトピー性皮膚炎、慢性・急性蕁麻疹 などのいわゆるアレルギー性疾患はもちろん多くの関節痛(関節リウマチ、変形性膝関節症、成長痛など)、過敏性腸症候群、潰瘍性大腸炎、不整脈、狭心症、突然の血圧上昇、アレルギー性紫斑病、間質性膀胱炎、それに統合失調症、うつ病、パニック障害などの精神病も含まれています。                                           腸内細菌フローラの移植で炎症性の腸の疾患や統合失調症やうつ病の改善も期待できるとされていますが、上記したその他の病気も今後腸内細菌との関係が明らかになる可能性が小さくないと考えます。なぜなら、「除去食治療」によって上記の病気が善くなるだけでなく、同時に便の性状や便通の変化・改善がみられることがしばしば見られますから、その効果に腸内細菌フローラが変化改善することがその効果の源になっている可能性が否定できないからです。腸内細菌フローラの話題と併せ考えると、「除去食治療」には「食物アレルギー」反応の解消による効果と、腸内細菌の変化による効果が混在していると推定され、この点についての解明が必要になっていると思います。いずれにしろ、「食物アレルギーの除去食治療」と腸内細菌フローラ操作の効果には共通のメカニズムがあると考えます。

8)未成年者による残虐な事件が後を絶たない原因を何処に見出すか

上村遼太さんの事件では、命を奪われたご本人とご家族に限りない哀悼の気持ちをささげます。と同時に、原因にこだわる診療を続けてきた医師の習性でしょうか、この事件だけでなく未成年者が犯す同じように残虐悲惨な事件が何故連続して起こされるのか、その原因がどこにあるのかを考えずにはいられません。一つは社会的なものであり、二つには医学生物学的なものだと考えます。そして三つ目には偶々娘に問われたのですが、「少年法、未成年者に対する刑罰の問題」があげられます。これらは個別に原因となっているのではなく、三つの相乗効があって決定的な原因が形成されるのだと考えますが、論議を深めてよりよい対策に結びつくようにしなければなりません。それには窓口をなるべく広くして、それぞれ専門家に公開された議論をして戴くことが必要だと考えますが、それが十分になされているとは感じられません。とりあえずここに私見を述べてることにします。他でも述べたように私は「食物アレルギー」を中心に、「臨床環境医学」に長年携わり、環境物質に病気・身体の異常の原因を求めて、原因療法にこだわってきた医師ですので、そのような視点から医学生物学的原因についてのみ思うところを述べることにします。

医学生物学的な原因について                                                         平穏・平和な社会が維持されるには、社会のルールが守られることが前提になっています。そのルールは長い歴史の中で社会構成員の同意を得てきたもので、法律になっているものが多いと考えます。法律になっていなくても、良識によって守られるのが当然とされているものです。そしてそのルールが保たれるメカニズムは人々が理性的な判断力を持ち続けていて、その理性の力がルールを破ろうとする自己をコントロールすることにあるのだと思います。殺人や暴行、窃盗事件はもちろん、いじめや嘘・騙しなどが起きるのは、何らかの理由で個人や集団において、この理性のコントロールが利かなくなたからだということです。一般的には個人と集団が理性の力を失うメカニズムには基本的な違いがあるとされていると理解しています。後者では集団心理の問題があるのですが、私にはこの問題を論じる力がありませんので、ここではその個人の理性のコントロールの喪失について、臨床環境医学の面から論じます。                               (1)最もしばしば問題にされるのは精神疾患や精神状態の異常の有無のことだと思います。その場合、①事件を起こす以前から精神疾患の診断がなされていた場合と、②事件以前に精神疾患や明らかな精神の異常がなかった場合、そして③明らかに精神異常があったにも関わらず放置されていた場合 があります。①については、(a)治療によって正常状態が保てるようになった(寛解した)と判断されていた人が、何らかの原因で異常状態が突然再発して事件を起こした場合と、(b)治療を自己判断で中断していて、突然再発して事故を起こした場合があります。②については正常に見えていた人が、突然理性を失って異常な行動を起こすという点で(a)に準じたものとみなすことができます。(b)と③についてはこのような異常者が放置されることないようにする社会的ルールを決めれば解決できることだと考えますので、ここではこれ以上触れません。                                                                 このように整理すると、理性のコントロールが失われる原因、精神疾患や精神の異常が発生する原因が問題であり、特にコントロールできていると見なされていた人に、理性の異常が突発する、その引き金が何かということが問われると考えます。                                                                                     (2)精神疾患あるいは精神の異常がない場合がもう一つの問題です。この場合でも必ず問題になるのは、責任を負える精神状態にあったかどうか―理性が責任を問える状態に働いていたのか―ということだと思われます。一般的に言ってルール違反の事件を起こしたその時には、理性が正常に働いていたとは考え難いと思われますが、事件を起こした正にその時にその異常が生じた原因は明らかにされ難い点は、既往に精神疾患のある場合と同様だと考えられるのではないでしょうか。理性が正常に機能していたと見なされていたのに、突然異常が起きたという点では同じだからです。                           結局正常な理性的コントロールが働かなくなる理由、あるいは精神疾患を持つ人でもコントロールされていた状態が何故突然破たんするするのかその原因が明らかにされない限り、このような事件の医学生物学的面からの予防的解決は手に出来ないことになります。その解答がこれまでの精神医学、心療内科などの中にあるのなら、それを確認する必要がありますが、現在の正統的精神医学には精神疾患の発病原因、再燃原因はまだ明らかにされているとは言えない状況だと思います。原因遺伝子がある程度明らかにされてきていますが、未だ予防に使える段階にはありません。ここで問題にしているのは発作的ともみなせる理性機能の突然の喪失、精神異常の突然の再発・再燃ですから、原因は遺伝子レベルのことではなく、日常の生活の中、環境の中にあると見るのが合理的です。したがって、病気の原因を環境物質に求め続けてきた「臨床環境医学」にその原因解明の可能性が隠れていると考えます。実際にこの問題に一つの解答を与えていると考えられる報告が半世紀あるいはそれ以上前から存在していますし、日常診療においてしばしばそのような例に遭遇してきました。その最大の原因と考えられるものは食物アレルギーを含む食物不適合ですが、そこには花粉などの吸入抗原、食品添加物その他の化学物質、そして多分電磁波など、あらゆる環境物質が関わっていると考えられます。ここでは以下に幾つかの例をあげるに止めますが、詳しいことは「新しいアレルギー講座」の項で今後述べていくことにします。                                                                   (3)環境物質による精神機能の異常の例                                                        「食物アレルギー」は多くが非即時型です。そして原因食物の連日摂取で出現症状は比較的に軽くなり(他の食物の影響もあるなどが原因と思われますが、不規則にその症状の強さは変化します)、5~7日の間を開けて摂取した時に最も重篤な症状が誘発されることが先人によって確認されています。原因が1種類のことはごく稀で、数種類であるのが普通ので、それらの同時摂取で「アレルギー反応」が強くなります。症状の出現部位(標的臓器)は全身に及び、しばしばその時々で変動します。したがって摂取頻度、摂取品目数によって症状の強さのみならず、症状の形・部位も変動することがしばしばあるということになります。精神的な症状は標的臓器が脳になったときに出現することになりますが、日頃は精神症状ではなく頭痛や倦怠感、あるいはじんましんや湿疹など、身体的な症状のことの方が多く、又は肝臓や腎臓、すい臓など反応が起きていても症状を自覚しがたい臓器に異常が起きていることもあるのです。                                      ①乳児の夜泣き                                                                  ひどい乳児の夜泣きは繰り返されることが多く、泣きやませることが難しいもので、育児中の母親の大きな悩みとなっています。夜泣きには原因があり、小児科医によっていろいろな対応の仕方が示されています。それでも夜泣きが続く場合には、「食物アレルギー」が原因になっていることが故松村龍男先生の『育児のコツ12章』(主婦の友社、1972)に指摘されています。オーリングテスト(ORT)で検査すると、夜泣きを起こしている児の頭部(前頭葉)に異常反応があり、その原因として食物が診断され、その食物の除去をするなどの対策をとると、すぐに夜泣きは消えるのです。これは「脳アレルギー」によって何らかの脳の異常が起きている可能性を示していると解釈できます。なお、ORTで診ると母親は児と同じ食物に不適合であることが多数の例で確認されていますが、母親に「脳アレルギー」が生じると、抑鬱やイライラが強くなって、夜泣き児との間で新たな問題を起こすことが考えられます。                                ②幼児の暴力                                                                             幼児も含めて子供は時に思いもよらない乱暴を働くことがあります。アトピー性皮膚炎その他で除去食治療を継続中に、不適合な食物を食べてしまい、あるいは適合していた米その他が不適合に変換したときに、湿疹その他の症状の悪化を繰り返していた3歳の男児に妹が生まれ、いつもはとても可愛がっていました。ところがしばらくして受診した時に、「急に赤ちゃんを叩くなどの乱暴をするようになっていた」のです。ORTで診ると男児の前頭葉で異常反応があり、それまでの米に不適合が生じていて、その米が脳の異常反応の原因と診断され、すぐに適合した米に変更しました。すると米の変更後すぐに以前のようにやさしいお兄ちゃんに戻ったのです。このような場合、下の子に対するヤキモチが原因だとされることが普通だと思われますが、このように「食物アレルギー」が理由もない暴力の原因になることは少なくないようです。               ③AD・HD                                                                   治療中の自閉症スペクトルムの児は、受診時に落ち着きを全く失って診察中に勝手に動き回ったり、いくら注意をしてもいたずらが止まらないADHDの症状を示していることがあります。その時にORTで検査すると不適合になった食物が脳に作用していることが必ず見つかります。その食べ物に除去などの対策をとると落ち着きを取り戻すことが再三確認されています。除去食治療は自閉症にも効果があるという印象です。                                          ④無性に乱暴したくなった高校生                                                                        幼児の時からアトピー性皮膚炎、気管支喘息などで『食物アレルギー」が原因と診断し、除去食治療を続けていた高校生が、ある時「突然暴力を振るいたくなって自分が怖くなる」と訴えてきました。母親がそれまで湿疹などの症状が悪化した時にORTで原因食物を診断して自己治療が出来るようになっていましたから、今回の場合も症状出現時に原因食物を診断して除去するなどの対策をとると改善することを確認していました。訴えは症状を繰り返すので、繰り返さないようにする対策がないかということでしたが、即効性の治療方は和kらないため、漢方薬治療を希望して転医となりました。                                                   ⑤統合失調症                                                                                             精神科で薬物治療を受けていましたが、湿疹の治療を希望して来院された方で、「食物アレルギー」が湿疹(実は乾癬でした)の原因になっていると診断した食物を除去するなど、原因療法をしていましたら、乾癬の改善が進んだだけでなく、精神症状にも改善が見られ、経過中に不適合な食物を食べた時には感染が悪化するだけでなく、幻覚・幻聴などの再発が確認されたのです。かなりの改善があってアルバイトを始めましたが、同時に食事療法を中止してしまい、すぐに精神状態が悪化して入院となりましたが、精神科を退院後再び食事療法を守るようになって改善が進み、数年多々現在、精神科でも服薬の必要なしと判断されて食事療法の診になっています。

9)乗り物酔い

本日(2015.3.17)の朝日新聞に5年生のお孫さんのひどい乗り物酔いについての相談が取り上げられていました。回答には「乗り物酔いは健康な人に起きる反応で病気ではありません」とあり、治療法は抗ヒスタミン剤が中心だとあります。                                           私も小学校から高校時代に乗り物酔いに苦しんだ記憶が強く残っています。その当時バスでの遠足のときには、往きには酔うことは稀でしたが弁当を食べた後はひどい酔いが始まって、帰りはぐったりして、意識ももうろうに臥せっているのが常でした。そして医師になって「食物アレルギー」に取り組みだして、「アレルギーないしは不適合」になっている食べ物を回避すれば多くの車酔いは予防できることを多数の患者さんで経験してきました。普通になされる治療ではよくならない方は、酔った時の食べた物を何回かメモしておくと、その中に原因が見つかると思います。ただし、72時間前に食べたものが原因になることもありますので、直前のものに原因が見つからない時はこのことに注意してチェックが必要になります。また幾つかの食べ物の組み合わせで「アレルギーないしは不適合」の反応を起こすことがあることにも注意が必要です。いずれにしてもオーリングテストによって容易に原因食物を診断できます。                                    なお、乗り物酔いはなった人が非常につらい状態になって、生活に支障をきたすということから、病気の定義にもよるでしょうが、私は病気だと考えます。抗ヒスタミン剤が有効なことがあるのは、アレルギーが原因だということから納得の出来る事実だと考えます。

10)ヘバーデン結節

本日(4/21)朝日新聞の「どうしました」には「指の関節が赤くはれ」、「ヘバーデン結節」と診断された女性の相談がありました。ヘバーデン結節は指の第一関節(指の一番先端に近い関節)が赤くはれて痛み(炎症)、関節の両側が結節上に突出し、経過とともに屈曲変形することが多く、変形性関節症とされているものです。炎症が消えて落ち着いたように見えてからも、時に自発痛や圧痛を繰り返すことがあります。変形性関節症というと変形性膝関節症が最も広く知られていますが、膝のように多いな負担がかかるとは思えない指、特に小指にも見られるもので、膝の変形性関節症と同じ病気ということに納得がいきませんでした。「臨床環境医学」的に環境物質に原因を探してきて、現在は原因の多くが米「アレルギー」だということが分かってきました。適合した米を選んで食べるようにすることで痛みは取れますが、起きてしまった関節の変形は消えることはないようです。変形性膝関節症の場合は、適合しているカルシウム剤と乳酸菌製剤が有効ですが、これだけで痛みが取れない場合は原因食物を診断して除くと改善することを経験しています。関節の変形は食物「アレルギー」による炎症が原因になっているのだと考えています。

11)アトピー性皮膚炎の原因がわかった?

本日(4/22)のNHKTVのNEWS WEBで、アトピー性皮膚炎(AD)の原因として細菌感染の可能性を示す報告がされたと報道されていました。マウスのADの皮膚表面で黄色ブドー球菌とコルネバクテリウムが大量に繁殖していて、これを抗生物質で除菌するとADが改善し、抗生物質を中止すると再発したというのです。この細菌増殖が原因か結果かはこれからの研究課題になっている段階の、動物実験のレベルのことでした。                                 もう20年以上も前になると思いますが、皮膚細菌感染がADの悪化の原因と考えた医師によって、皮膚消毒でADが改善することが報告され、ヨード液で消毒する治療が盛んに行われた一時期がありました。耐性菌の発生などもあってか最近はあまり聞かなくなっています。このように細菌感染がADが悪化することは以前から分かっていたことです。                 ADは食物アレルギーが原因だという報告がその前からあって、一部の主に小児科医が原因食物の除去治療を精力的に行っていました。私もその仲間に加わって以来、もう40年近くADの除去食治療をしてきました。BDORT(オーリングテスト)を使うようになった現在は、ほぼ確実に原因食物に対する対策がとれるようになって、ほぼ100%のAD患者さんで改善を経験するようになり、食物が最大の原因だと考えています。そして原因食物を除去できていると、皮膚の細菌感染や風邪などの感染も見られなくなり、原因の食物を食べるとADが出現するだけ得なく、皮膚に細菌や白癬菌の感染や気道の感染なども高頻度にみられるようになります。このような事実から、『食物アレルギー』は、ADの原因であるだけでなく、生体の抵抗力(免疫その他の恒常性維持機能)の低下の原因となっていて、原因の食物除去が不十分であれば、皮膚その他の感染症ばかりでなく、多種多彩な病気にかかりやすくなる言わなければなりません。実際に肺炎を繰り返していた高齢者で、『アレルギー』になっている食物を除去することによって肺炎の再発を大きく減らすことも出来ています。

12)チック症

本日(2015.6,30)の朝日新聞に肩をすくめる動作を2年半繰り返していて、チック症と診断されている11歳の女児の相談がありました。チック症もオーリングテスト(ORT)をすると脳に異常反応が見られ、食物などに原因があることが分かって、その原因に対策をとって症状が消えた患者さんを何例か経験しています。経験したチック症では例外があったという記憶はありませんが、忘れているのかもしれません。

13)女性のデリケートゾーンのトラブル

本日(2015.6.30)の東京新聞の健康欄にこの問題が出ていました。カンジダ症が一番多く、子供にも見られます。生理用ナプキンやライナーのかぶれのことも指摘されています。その他の感染も関係しているものもあります。                                        アトピーなどの子供でもよくただれが見られ、カンジダ感染も少なからず経験していますが、ほとんどが「食物アレルギー」の除去食治療を行うことで再発もなく改善していました。                                     最近「食物アレルギー(食物不適合)」の患者さんで、布(衣服)に過敏反応を起こす人が多く見られ(RAST検査で陽性の人、陰性でもORTで異常反応を示す人)、そのような人はほぼ例外なくティシュペイパー や紙おむつなどにも異常反応を起こすことが判明しています。そして男の私は気がつかないでいましたが、生理用ナプキンも過敏反応を起こしていることに思い至りました。布や紙に異常反応を起こす人はナプキンなどで陰部がただれ、感染を誘発することが多くなるので注意が必要だと考えます。対策方法は、「新しいアレルギー講座」の項に書きました『チャポ』水を、衣服や下着、整理用ナプキンに噴霧することです。これで不適合状態が消失します。

14)自衛官の自宅放火事件

些細なこと(単身赴任地に戻る時に見送らなかった)を理由に夫婦のいさかいをきかけに、子供たちが2階にいることも、後先のことを考えることもなく放火し、直後に子供たちを思い出して必死に助けようとしていたという。                     私が26年前に翻訳したM・マンデルの”Dr.Mandell’s 5-Day Allergy Relief System”(マンデル博士のアレルギー治療法、桐書房1989)には、些細なことで夫婦喧嘩を繰り返すが、後で落ち着いてから考えると、「何故こんなこ詰まらないことで喧嘩をしたのか」と、当の本人が納得できないまま、結局離婚になる「アレルギー離婚が」多数あること、イライラして大した理由もなく幼児を叱っていて、気が付いたらテーブルの向こうに投げ飛ばしていた例、むしゃくしゃして車に乗って暴走をし、気が付いたら事故を起こしていた例など、「食物アレルギー」で脳が異常反応を起こして精神異常状態になり、発作的に事故、事件を起こすことがあることを明らかにしています。これを読んで、食物アレルギーである自分自身が、小児期に喧嘩ばかりしていたこと、イライラして大声でどなり散らすことがあったことなどに納得したものでした。当時は除去食治療を始めていて、そのようなことが少なく、軽くなっていたのです。                             その後「食物アレルギー」に取り組みながら、Dr.Mandellの言っていることが真実であることを確認してきました。ひょっとすると今回の子供たちが命を落とすことになった自宅放火事件を起こした自衛官にも、「食物アレルギー」があったのではないでしょうか。子煩悩であったと父親だったそうですうが、正常な精神状態であったなら、子供が2階にいることが分かっていて、こんな事件を起こすことはなかったのではないかと思うからです。

15)再発性うつ病では脳の海馬が縮小

ネットのHealthDay News(2015/7/10)で上記のタイトルの記事が送られてきました。オーストラリア、シドニー大学脳・神経研究所のIan Hickie氏の研究論文(Mlecular Psychiatry6月30日号)で報告されたもの。1728名のうつ病患者で65%に再発が見られ、特に再発が見れれる場合は海馬が小さかったという。うつ病でない7199名と、うつ病でも再発のなかった者で3分の1の人たちでは、そのような所見はなかった。脳はMRIで検査されている。                               「食物アレルギー(ないしは不適合)」の患者さんを診ていると、精神科でうつ病と診断されている人のうつ症状が、除去食治療中によって改善し、不適合食物の再接種によって再発することはしばしば経験することである。うつ病以外の精神疾患でも同様のことが観察される。                                                     この海馬の縮小が再発するうつ病に起因しているとすると、可能性として「食物アレルギー」によってうつ症状を繰り返す人たちにも、同様の脳の異常が起こると考えられ、また、うつ病以外の精神症状の再発を繰り返す場合にも何らかの脳の器質異常を起こすことがあると思われる。であるなら、「食物アレルギー」に見られる精神疾患・症状を予防することが非常に重要なこととなると言わなければならないことになる。

16)注意欠損/多動性障害(AD/HD)約半数は除去食治療で改善

4年以上前になりますが、Lancetの2011年2月5日号に掲載されてニュースです。欧米では10年前以上から、食物は小児の湿疹や喘息、消化管症状を誘発するだけでなく、脳にも影響を与えて行動を変化させると考える研究者がいて、AD/HDについても除去食の効果が研究されてきた。                                          この報告では前段として、4~8歳の100人の小児を50人ずつに分け、IgE抗体とIgG抗体の測定でアレルゲン食物を診断をして、一方の50人に除去食、他方の50人には普通の健康的な食事を与えた。後段として、5週間の観察によって除去食の群の患児で、一定の基準で40%以上の改善を示した患児を二群に分け、2週間ずつIgG抗体の高かった食物3種類、低い食物3種類を交互に与えて変化を見た。 前段の結果は、5週間を完了した41人のうち32人(50人の64%)が治療に有意に反応していた。 後段では、前段の除去食で反応した32人の中の30人が参加し、そのうち19人(63%)で症状の再発・増悪(一定の基準で前段終了時より40%の悪化、ないしは実験的治療前の状態より60%以上悪化)を示した。                                                                  この臨床試験で実行された不適合・アレルゲン食物の診断は厳密とは言えず、原因食物の見落としがあったと考えられ、除去食治療も原因除去が100%なされたとは思えません。それでも60%を超える有効率だったことを考えると、厳密な除去食が実行されるなら、有効率はさらに高くなるはずです。私の経験では診療した患者さんの数は多くありませんが、AD/HDばかりでなく、うつ病や統合失調症、パニック障害、自閉症スペクトラムなどの精神疾患、発達障害とされる患者さんでは、ほぼ全員が除去食治療に反応して改善を示していたといえます。なおこの報告の最後に、「除去食はAD/HDの症状を優位に改善したが、AD/HDがIgGやIgEが関与する食物アレルギーであることを示すデータは得られなかった」ということと、「今回の結果はすべてのAD/HD児に対して除去食を試みるべきだ』とあります。最近は成人のAD/HDが非常に多いことが話題になっていますが、除去食治療は成人で試みられるべきだと考えます。

17)子宮頚がんワクチン(HPVワクチン)の接種後障害について

HPVワクチン接種後の障害については、ワクチンとの因果関係がまだ明らかにされず、確実な治療方法もないままに、多くの「被害者」の方々は現在も大変な状態に置かれています。その一方で、新たなワクチンの申請がなされ、接種再開の動きも始まっています。長く「食物アレルギー」などの診断・治療(「臨床環境医学」)に携わり、この20年余りはバイ・ディジタルO-リングテスト(BDORT)で食物・薬物・化学物質などの原因診断を行って、その結果に基づく治療で効果を確認でしてきています。そして、 この1年弱の間に、HPV摂取後障害(西岡久寿樹教授のいうHANS;HPVワクチン関連神経免疫異常症候群)の患者さん数例について、BDORTで原因診断をして、まだ短期間ですが、その結果に基づく治療を試みてきました。これまでの「食物アレルギー」などの経験も踏まえて、HANSについて、考えることをのべておきたいと思います。 特に注目したのは、HANSの患者さんの中に、この約10年間に百数十例を経験してきた線維筋痛症(FM)を併発している人がいて、これまで診てきたFMに比べて疼痛以外の併発症状が明らかに重篤だったことです。また、BDORTによる原因診断では、通常のFMあるいはアトピー性皮膚炎(AD)、気管支喘息(BA)などのアレルギー性疾患、原因不明のしびれや関節痛などと同様に、多くの食物や水などが原因だという結果を得ましたが、その治療として原因と判定された食物の除去その他の対策をとっても、HANSでは効果がでにくいという印象だったことです。ADやBAは食物に対する厳密な対策をとれば、重症例でも改善・治癒するのが普通です。それはこれらの疾患では食物が原因になっていることが多く、原因食物を除去するなら原因は1週間程度で体内から排除されることになるので、ほぼ確実に改善することになるのだと考えられます。FMでも過半数が改善しているという印象ですが、ADやBA程は改善しません。食物以外の原因のかかわりが大きくなるためでしょう。しかし、HANSでは、長期の治療を実施できた例がないのですが、明らかに同じ程度の食物対策をとっても、改善の程度が圧倒的に低いように思えます。そしてHPVワクチンについてBDORTをおこなってみると、ワクチンが原因の一つとして作用しているという判定になり、改善しにくい理由がここにあると推定されます。 なぜなら、ワクチンには強力なアジュバントが添加されており、しかもワクチン成分が長期間体内に残留するとされていますから、原因としてのワクチンが、食物に比べて圧倒的に長期間作用し続けることになるからです。ワクチン接種前からVワクチンの成分にアレルギーあるいは不適合がある場合は、摂取直後に何らかの症状が出現するのはもちろんですが、接種時にはアレルギーなどがなくても、一定の期間の後に残留するワクチン成分に対するアレルギーなどが生じて、因果関係を考えにくくなるほどの時間経過の後に発症する可能性があることになります。また、摂取直後には軽い症状であった場合でも、原因物質が長期体内で作用するのですから、やはり時間と共に重篤で複雑な症状を呈してくることになると考えられます。実際時間の経過とともに重篤なっている被害者の方が多いようです。症状が複雑になる理由としては、ワクチン成分の生体に有害な作用が長期間作用するために、恒常性の維持機能である免疫、内分泌、自律神経に限られない神経、さらに酵素系の機能が不全に陥ることになるためと考えます。さらに、このような状態が持続するなら、新たな物質(食物や花粉など)に対するアレルギーなどが生じてくることも考えなければなりません。               このようにHANSの症状が複雑・重篤な理由が、ワクチン成分に対する異常反応ばかりでなく、その後に生じてくる無限ともいえる物質に対するアレルギーをはじめとする異常反応が重層的に作用することにあると考えられ、このように複雑な異常を検出する必要性が認識されていず、またその方法も確立していないために、HANSとHPVワクチンの因果関係も明らかにされないのだと考えます。これに似た状況は「食物アレルギー」の症状が複雑・広範であることが古くから報告・指摘されているにもかかわらず、IgE RASTや皮膚テストのようなれべるの原因食物の診断方が確立していない現実に見られると考えます。                                                            まだ確定したとは言えないHANSとHPVワクチンの因果関係の有無は、今後も検討されなければならず、その結論が出るまでは、ワクチンの再開には慎重でなければならないと考えます。

18)膵炎について

膵炎の原因については三重大学教授が示されたように、常にアルコールが筆頭に挙げられます。また教授も触れていましたが、胆石が重視されています。 今は一般外来から離れて数年になり、アレルギー外来だけを予約制で担当しているので、膵炎はこの間診ていませんから、それ以前の経験からの見解です。腹痛、下痢などで膵臓部に圧痛を認めると膵炎を疑い、オーリングテストで膵臓の反応部位をテストすると,膵炎であれば異常反応が確認でき、膵炎の治療薬カモスタットメシル酸塩でこの異常が消えるなら、血液検査などで必ず膵炎と診断されるものです。そして症状出現前に食べた食物を患者さんに持たせてテストを行うと、その中に必ず原因になった食物が見つかります。それ以外にも原因食物が隠れていると再発することになりますから、問診で不適合・アレルギーがありそうなものがあればそれについてもテストをして、不適合なものは同時に除去を指示し、必要なら症状を抑える薬を処方します。大体はそれで改善し、再発も防げるのです(もちろん症状が激しい場合は入院が必要になることはもちろんです)。このような場合は急性膵炎のことが多いのですが、慢性膵炎の人の急性増悪のこともありますが、診断治療は同じです。慢性の場合は症状の悪化を繰り返していますが、このように原因食物を診断して除去すれば、数例の経験ですがほとんどは再発なく過ごすのが普通でした。                            慢性膵炎で食欲はなく、膵臓結石があった高齢の患者さんでこのようなやり方で治療を始め、症状が消失してしばらくしてからてんぷらや肉が食べたいというので、先ず適合している油を無事食べられることを確認し、その油で適合した食物を天ぷらに揚げて、無事に食べられ、肉も適合していることを確認したものはやはり大丈夫でした。こうして肉も脂も食べながら2-3年してからだったと思いますが、膵臓結石が消失していることが確認されもしました。                                 このような経験から、すい臓炎ではアルコールや脂肪・油についても、適合しているものなら、無事に摂取可能だということを経験してしています。余談ですが、膵炎はありませんでしたが顔色が土気色になったアルコール性肝炎の患者さんが禁酒はしないというので、オーリングテストで異常反応を示さなかった焼酎だけにしていたら、肝機能検査が正常化し、顔色も正常化して、元気になったことを経験しています。

19)横綱日馬富士関の暴行事件について

2017年10月26日九州場所の始まる直前に、モンゴル出身力士の集まりの最中に起きたという、貴乃花部屋の幕内貴ノ岩関に対する横綱の暴行事件です。知られているこれまでの横綱の言行からは信じられない事件です               しかし、『食物アレルギー』(『FA』)の見地から見ればあり得ないことではありません;横綱の顔を見れば誰にでも分かるのは、ニキビの酷かったことを示す瘢痕がはっきり認められることです。これは間違いなく『食物アレルギー』であることを示しています。しかも『FA』は酒自体でも起こるし、飲酒によって『アレルギー反応』が強化されることがあります。報道によれば横綱は日頃は穏やかな性格であり親切で、横綱に推挙された人格者ですが、時に怒りを爆発させる(言葉がやや不適切かもしれません)ことがあったということです。このような横綱がそのことに気がつかないまま自分に不適合な食物(アレルゲン食物)を摂取してしまうと、これまでこの「見地から」前の項でも述べてきたように、『アレルギー反応』が脳で起こって、日常は反社会的行動などは取らないように脳で働いている抑制機能が利かなくなり、事後に我に返って気が付いた時に本人が驚くようなことを起こしてしまうのです。一過性の抑制の利かない暴走とも言えます。それは摂取すれば毎回ということではなく、その時の体の状態やタイミングに左右されます。自分自身で判断ができなくなっていて、責任を取りきれる状態ではなかったということにもなり得ます。このようなことが古くから専門医によって指摘されていたアメリカでは、犯罪者の裁判でもこのような医学的状態にあったことが証明されれば、情状が考慮されると聞いたことがあります。横綱にもこのような異常が起こっていたと考えれば、信じられないような今回の事件をあり得なかったことではなかったと納得できるのです。このような『食物アレルギー』による反応があることを知るアレルギー専門家は現在の日本にはほとんどいないことが残念です。